映画【パラサイト 半地下の家族】を観てしまった。

 

観てしまった。昨年の春からずっと楽しみにしていた映画をついに観てしまった。よりによって試験直前に。まだ振り返りブログが仕上がってないのに。一旦感情を吐き出しておかないと何も手につかないほどひどい余韻に浸かってしまっているので、ダダっと書き留めて自分を落ち着かせたい。(ネタバレなしで!)

 

 

私は数年前キムギドク監督の「弓」という映画がきっかけで韓国映画に観るようになったのだが、その中でもポンジュノ監督の作品が特に好きだと思った。あのジメジメとした空気感と絶妙なカメラワーク、特にラストまでの持っていき方がとても好きだ。「殺人の追憶」や「母なる証明」が特に良い。

 

そんな監督の最新作をようやく観れた。いや観てしまったのだ。

 

はい、こちら。「パラサイト 半地下の家族」。韓国では「기생충(寄生虫)」と言う題だ。

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<予告編>https://youtu.be/VG9PjxVMd08

 

 

 

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(((震えが止まらない)))

 

あのー凄い。これは凄い。2020年7本目にして今年のベスト映画がでてしまった。

 

社会派映画だが、コメディ要素があり、少々グロテスク。私の拙い言葉達で感想を述べるのが申し訳なるほど素晴らしくて、そして実はまだ全部を理解できてないのではないかと思うから不安でもある。しかし、語らずにはいられない。"格差社会と家族"がテーマに描かれているのだが、是枝裕和監督の「万引き家族」とどこか重なる部分がある。下層社会という点では昨年話題となった「ジョーカー」も似ている。しかしパラサイトはその2つとは決定的に何かが違った。面白さの差とかそういうのではなく。そもそも国が違うじゃんっていうのもあるけど私は貧困者の視点や描かれ方がちょうどいいと思った。その人に寄りすぎてないし、かといって離れすぎてもない。序盤は自分とは遠い話だと思っていたが、いつの間にか感情を重ね合わせていて、なんだか他人事ではないような気がして引き込まれていった。

 

とにかくこの映画を観ながら終始空いた口が塞がらなかった。息をするのも忘れてた。ずっと時限爆弾のボタンを握らされてるような感覚だった。変な汗が止まらない。震えも止まらない。なんですかあれは。とても怖い。怖すぎる。お隣の国でとんでもない映画が誕生してしまった。私は語彙力が爆発する方のボタンを押してしまったようで途中から「ちょっ、ちょっまっ、すごっ、、、ちょっ、、え、、、」しか言えてなかった。

 

鑑賞後大好きな音楽も聴くのも忘れるほど世界に浸かっていて、高まる鼓動に合わせて歩いていたのでいつもより3分早くバス停に着いた。

 

家に帰り少し冷静になって、あぁこれだから映画が好きなんだぁと思った。映画館で圧倒させられたのは久しぶりだった。私は今日、昨日よりも映画が好きになった。

 

 

はぁ…内容は言えないから感情を詰め込みまくった。昨日公開されたばかりなので時間があれば。。いや…観て!!!!!かなりハードルが上がってるかもしれないけど、この映画はたぶんそのハードルを優に超えてくると思う。それほどとてつもないパワーを持った映画だった。

 

 

さてと、吐き出してだいぶ落ち着いた。春休みは今日みたいな感情に任せた感想よりも、心に染み込むスピードが遅くて、とても良いけれどまとめるのは難しいような映画の感想に挑戦したいなぁ。